整体院・整骨院専門 WEB集客コンサルタントの尾形です。
- リスティング広告のメリットとデメリットが知りたい
- 自分でPPC広告運用をやりたい
- ウェブ広告代理店やPPC代行業者を検討中
- まずはPPCの基礎知識を身につけたい
この記事では、主に整体院・整骨院を対象として、PPC(リスティング)広告の簡単に説明しつつ、運用の流れをご紹介します。
リスティング広告の基本を知りたい方は下記の記事からご覧ください。
▼リスティング広告の基本
この記事の目次
PPC(リスティング)広告とは?
主に、GoogleやYahoo!で検索したときに出てくる広告のことを指します。
PPC広告は、Pay Per Click=クリックごとに課金する広告の総称です。
一方、リスティング広告は、検索エンジンの検索結果にユーザーが検索したキーワード(検索語句)に連動して掲載される広告です。クリックごとに課金されるので、リスティング広告はPPC広告に含まれることになります。
つまりPPC広告とリスティング広告は厳密にいうと違うんですね。
例として「慢性腰痛 整体院」と検索をしている人はどういう人か考えてみましょう?
おそらく、腰の慢性的な痛みに悩まされていて、整体院を探している人の可能性が高いですよね。
こうした実際に悩みをもって検索している人にのみ、自分の整体院の広告を狙い撃ちすれば、少ない費用で問い合わせが獲得できます。これが、リスティング広告が費用対効果の高い宣伝方法である理由でもあります。
ちなみにGoogle広告とYahoo!広告にはあまり違いはありません。それぞれ使う人の層が若干異なりますが、整体・整骨院においてはどちらも同程度、問い合わせが獲得できます。
実際には、整体院・整骨院の業界では、広告審査の通りやすさから、Google広告のみ出稿していることが多いようです。
そこで、まずはGoogle広告を少ない予算で開始して、実際の広告予算や獲得単価(CPA)、顧客単価(LTV)に応じて、次にYahoo!広告も出していくといったステップをおすすめします。
アプローチ可能なターゲットは?
リスティング(PPC)広告で狙うべきターゲットとしては、まだ来院したことのない新規顧客です。
なぜなら、既存顧客で通うのを辞めた人は、今後もリピートしにくい可能性が高く、仮に再度顧客になりそうな人には、メールやLINE、ポスティングなどの方が効果的だからです。
新規顧客は「病院や他の整体院から乗り換えを検討している人」か、そもそも「初めて整体院を検討している人」に分けられます。
「病院や他の整体院から乗り換えを検討している人」は、悩みが深く、来院とリピートに成功すれば、高いLTVが見込める可能性があります。その分、自院のサービスが良い必要があります。
「初めて整体院を検討している人」は、悩みが浅い人が多い可能性があり、単発のリラクゼーション目的の場合もあります。ただ一定数、高いLTVが高い人もいる可能性があるので、こちらも抑えておきたいところです。
リスティング(PPC)広告では、おおまかにこれらのターゲットにアプローチできます。
予約枠がかなり空いていて、広告費を多めにかけてでも問い合わせが欲しいのであれば、全体にアプローチし、その逆に、予約枠が残り少ないので、できればLTVが高い人が欲しいのであれば、ターゲットを絞り、乗り換えを検討している人にのみアプローチすれば良いでしょう。
なぜ整体院・整骨院がPPC広告をやるべきなのか?
メリット
LTVが高い層にアプローチできる
検索する挙動に応じてターゲットを絞ることができるため、LTVが高い可能性があるユーザーを狙って広告配信することができます。
広告費をかけた分だけ顧客が獲得できる
広告費はクリックあたりで発生します。広告を出してデータが溜まってくると、クリックからの問い合わせ発生率がわかるので、1問い合わせあたりいくらで獲得できるのかもわかってきます。
つまり「あと◯件問い合わせが欲しいから、◯万円広告費をかけよう」という戦略も可能なのです。
デメリット
専門知識が無いと非常に難しい
目標となる獲得単価(CPA)までもっていくのが、至難の技です。なぜなら、専門知識があっても、判断に悩むこともあるからです。
もし、専門の知識がなく、自分でやる場合は、その分、失敗をして費用を重ねてどんどん改善していく必要があります。
広告のリンク先のページはどうか?
広告のリンク先のページは、用語でランディングページ(LP)といいます。
広告では「誰に」「どのように」アプローチするかで成果は決まってきます。
「誰に」は、Google広告やYahoo!広告のターゲティング設定によって調整できます。
「どのように」は、自社の宣伝を担う、LPがかかわってきます。ここがダメであれば、いくら広告費をかけても絶対に問い合わせはきません。LPは一番大事な要素の一つです。
実際に、広告運用代行をやらないホームページ制作会社に、広告運用で重要なLP制作を任せてもうまくいかない場合が多いのもこれが理由です。
問い合わせ獲得単価(CPA)を安くするためには、クリックあたりの問い合わせ率(CVR)を改善していく必要があります。
しかし、それは広告運用をして実際に改善する実務を積まないとわかりません。依頼する場合、業者は比較して慎重に選びましょう。
続いて、「誰に」は、GoogleやYahoo!の広告管理画面の設定で調整していきます。
管理画面の設定
項目ごとに見ていきます。
キーワード
キーワードを設定して、広告配信する検索ワード(クエリ)を指定します。マッチタイプというキーワードの設定ルールがあります。
マッチタイプ | キーワードの例 | 想定検索ワード |
部分一致 | 腰痛 整体院 | 腰が痛い 整骨院 |
絞り込み部分一致 | 腰痛 +整体院 | 腰が痛い ◯◯駅 整体院 |
フレーズ一致 | “腰痛 整体院” | 腰痛 整体院 ◯◯駅 |
完全一致 | [腰痛 整体院] | 腰痛 整体院 |
極端な例を挙げて説明すると、「腰痛」という部分一致のキーワードで設定した場合、「腰痛 とは」という検索ワードでも広告を表示する可能性があります。
さすがに、腰が痛くて悩んでいる人が、腰痛とは一般的に何なのかを調べる可能性が低いでしょうから、この場合は除外キーワードを設定するなどして、広告配信しないようにしたほうが、費用対効果は良いかもしれません。
入札戦略
クリックに対して費用が発生しますが、自分がいくらクリックに対して支払うか(入札)のルール(戦略)を設定することができます。
クリック数の最大化、コンバージョン数の最大化、目標コンバージョン単価などがあります。どの設定が良いのかは、状況によって変わってきますので、こちらはテストをして検証していきましょう。
予算
キャンペーンごとに日予算を設定します。
月に10万円使用するなら、30日で割った約3300円を1日の予算に設定するようなイメージです。
整体院・整骨院の業界だと、月に10〜20万円の広告費をかけている院が多いです。
広告文
見出し、説明文などを自分で設定できます。競合よりも魅力的な広告文を作成すれば、クリック率が高まります。
ただし、クリックだけされても意味がないので、クリック率だけを指標とするのではなく、実際の問い合わせに至るかどうかも確認する必要があります。
地域
◯◯市や◯◯区といった設定か、特定地域から半径◯◯以内という設定をします。
整体院・整骨院であれば、半径◯◯以内の設定がおすすめです。
年齢・性別・年収
絞り込むことができますが、不明という属性も多いです。
オーディエンス
特定の属性の層に対して、広告配信の強弱をつけることができます。モニタリングで枠を設定しておかないと、データをみることさえできないので、見込みのありそうな枠を設定しておきましょう。
コンバージョン計測も忘れずに
コンバージョンとは、整体院・整骨院の場合は、電話やメールなどの問い合わせを機械的に測定したものです。
この計測をしないと「どのキーワードからの問い合わせが多いのか?」「どの地域は獲得単価が高すぎるので配信しないようにしよう」などの意思決定が全くできなくなります。
仮説ベースで考え、PDCAをまわす
あえて個別にどの設定をしたほうが良いかは記載しません。
なぜなら、地域や競合、プラットフォームのアップデートなどによって、最適な設定は変わるものだからです。
ではどうすればよいかというと、データを元に改善するほかありません。そのためには、データをみて、仮説をたてて、それが合っているか検証することで知見を貯めるしかないのです。
おわりに
専門の業者がいるくらいの領域でもあるので、やはり自分でやるとしても、失敗したデータを元に改善をしていく必要があります。
実際に運用する立場である、私自身、最初はたくさん失敗しました。正直、損失でいうと、◯百万など、かなりの額にはなります。
一方で、開業をして自分で経営をすると、新規集客は要となる大事な部分ですが、それ以外にも、既存顧客のリピート率や、部下を育てることなど見るべき箇所は多いかと思います。
新患の集客だけはどうしても失敗したくない、そうした場合、その可能性を限りなくゼロに近づけるためにも代行業者に依頼するのも賢い手です。
また、弊社でも整体院・整骨院に特化して無料ランディングページ制作やリスティング広告運用をしています。相談ベースでも構いませんので、ぜひお問い合わせください。