- リスティング広告の獲得単価を下げたい
- 広告費を削減したい
- リスティング広告(PPC)を検討している
リスティング広告・PPC広告をはじめてみたけれど、思ったように成果が上がらず、獲得単価を下げたい、というのは多くの人が通る悩みです。
そこで今回は、リスティング広告の費用対効果を向上させるための具体的な考え方、方法をご紹介します。
また、リスティング広告・PPC広告を検討している方も、少し実践的な知識ですが、どういうものかを知るには良い記事になっていますので、良かったらご覧ください。
この記事の目次
リスティング広告の獲得単価CPAとは
まず獲得単価CPAについて、定義しておきます。CPAとは「1件あたりを獲得するのにいくら費用をかけたか」を示します。
つまり、整体院の場合でいうと、問い合わせ(または来院)1件あたりいくら広告費をかけたか、が獲得単価CPAです。
これがわかると「あと◯件新患が欲しいから、◯万円広告費をかけよう」というような経営的な考え方がしやすくなります。必ず身に着けるようにしましょう。
CPAは数式で書くと
CPA=広告費÷獲得数
=(1クリックあたりの広告費)÷(1クリックあたりの獲得数)
=クリック単価(CPC)÷ランディングページLP反応率(CVR)
となります。2行目は分母分子を1クリックあたりで割っています(よくわからなければ無視して構いません)。
この数式をみると「獲得単価CPAを安くするには、クリック単価を下げて、LPの反応率を高めれば良い」ということがわかります。もちろん、どういう人に広告を出すか(ターゲティング)の観点も考える必要があるので、そう簡単にはいきません。それぞれ解説していきます。
CPAを下げる3つの要素
クリック単価(CPC)
リスティング広告(PPC)では、オークション形式でクリック単価が決まります。競合が同じようにリスティング広告をだしていれば、その分クリック単価は高くなってしまいます。
一方、下げすぎると、広告の掲載順位が下がり、クリックされにくくなってしまいます。難しくなってきましたが、ここで大事なことは次の2つです。
「ちょうど良いクリック単価にする」「無駄なクリックを減らす」
1つめの「ちょうど良いクリック単価にする」には、難しければ自動入札を使うのが無難です。クリック数の最大化という入札戦略を使えば、予算内でクリック数を最大化してくれるので便利です。ただCV(コンバージョン、問い合わせのようなもの)を加味しない最適化設定なので、CPAを重視する場合は向いていないことが多いです。
2つめの「無駄なクリックの減らす」方法は、後ほど登場するキーワードの箇所で説明します。
ランディングページLPの反応率(CVR)
広告用ページのことを、ランディングページLPといいます。広告専用に用意していない場合は、ホームページで兼用する場合が多いですが、別で分けたほうがCPA改善を考えたときには良いので、できるだけ用意しましょう(ここを話すと脱線してしまうので、ここでは説明は省略します)。
ランディングページLPの改善には、次の大きく3点に注意しましょう。
ファーストビュー
ランディングページLPを開いた見開きの部分をファーストビューといいます。そのままですね。
なぜ大事なのか?というと、第一印象って、人の考え方にかなり影響を与えますよね。第一印象がちゃんとしてそうであれば「なんか信頼できそう」「その人に任せたい」と思うようなイメージです。
加えて、ランディングページLPの場合は、検索をしてページを開くことが想定されますので、検索キーワードとの関連性も大事になってきます。検索意図と異なるページは離脱率が高まってしまうからです。
第一印象を良くする、検索キーワードを意識することが良い広告用ページの条件です。
CTA
CTAは、コールトゥーアクションともいいます。ざっくり電話やメール、LINEの問い合わせボタンのことです。注意点は下記2点です。
- ボタンだとすぐにわかるか?
- それを押すとどうなるのか?が考えなくてもわかるか?
つまり、見る人がどうしても押したくなるようなボタンにすることが大事です。
導線、ストーリー
起承転結のようなものです。ストーリーがしっかりしていなければ、途中で離脱してしまうので、ページの読了率を上げるには意識しましょう。
導線は、目線のいく順番です。一見してどこを見ればよいかわからなくなるようなものは避けましょう。誰が見てもわかるような導線にしてあげれば、年配の方でもラクに閲覧することができます。
ターゲティング
キーワード
問い合わせ(CV、コンバージョン)に至りやすいキーワードを設定して、そうでないキーワードを除きましょう。具体的には下記をやってみましょう。
- 問い合わせCVに至る可能性の高いキーワードを洗い出す
- 顕在層にアプローチできるキーワード
- 問い合わせCVに至る可能性の高いキーワードの調整
- クリック単価、クリック数、絞り込み
- 無駄なクリックを減らす
年齢・性別・時間帯・デバイス・オーディエンス
データが貯まると、CVの多い少ないに傾向がでてきます。そのときにCV傾向に応じて、広告配信を停止したり、より配信するようにしたりと、調整すると、見込みの高い人に優先して広告を出すことができます。
ここは難しいですが、データをみてテストしていきましょう。
地域
地域も同じように「データをみて調整」が主になります。実際の問い合わせ状況に応じて、無駄に配信地域を広めにしていないか、を注意しましょう。
広告文
広告文もターゲティングの一種です。特定の地域で訴求したい場合は、その地域を入れたり、腰痛で訴求したい場合には、腰痛というフレーズを広告文に含めることによって、より問い合わせる可能性の高い人にアプローチしたいすることができます。
さらに、LPやキーワードとの親和性を高めることも重要です。なぜなら、親和性が低ければ、見込みの高い人にもクリックされないことが生じてしまうからです。
また、ただ単にクリック率が高いだけではなく、実際にCVがあるかどうかもチェックしましょう。いくらクリックされても、問い合わせに至らなければ無駄なクリックとなってしまうからです。
CPAは安ければ良いという訳ではない
CPAを削減しだすと、安ければ安いほうが良いように考えてしまいます。しかし、リスティング広告はオークション形式なので、実際にはCPAを下げていくと、CV数も減ってしまいます。
目標とするCPAやCV数に近づけるように改善することが大事なのです。バランスですね。
おわりに
少し専門的な内容になりましたが、一つ一つ実践していけば、難しいことはありません。自分の院の現状に応じて、適切なCPAと問い合わせCV数へと改善していきましょう。